キャロルがエジプトへ帰った祝いの宴が開かれ、メンフィスの隣には美しく装ったキャロルがいた。 誰もがキャロルの無事を喜んでいた。 皆の喜ぶ気持ちを壊したくはなく、キャロルはぎこちなくも笑顔を作ってはその気持ちに応える。 だがその内心は決して穏やかではなかった。 皆は既にキャロルをメンフィスの妃として敬っているのだ。 望んでいるわけでは 王家の紋章メンフィス王の幸せを求める二次小説サイト・カップリングはメンフィス×キャロルのみ ラーとハピ ラーとハピの物語〜太陽の君〜 〜一部工事中 Author水月華蓮 少女漫画「王家の紋章」の二次小説を書いています。 一瞬怒りも何も忘れてその様に見とれていたキャロルが小さく「ああ」とため息を漏らす。 （メンフィス他の人に八つ当たりなんてしないで私を見て。 そしてどうか怒らないで。 ） 恐る恐る触れてきた腕の中の妻を見下ろしながら、メンフィスは彼女の気が自分の髪に逸れたことに、すこしばかり呆れて溜飲が下がった。 （こやつは先ほどまで
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